構想
コンセプト考案
設計を始めるときに一番最初にすることは,今シーズンで作成するロボットのコンセプトを考えることです.そのロボットで達成したいこと,作ってみたい機構を考えてみましょう.ここではまだざっくりで大丈夫です.チーム制作の場合は,ハード班,回路班,ソフト班関係なくチーム全員でアイデア出しをします.そこで出たアイデアをまとめ,1台のロボットに詰め込める量を考え,無理のない程度にロボットができることを決めます.ここでブレが生じると遠回りになったり,個人やチームのモチベーションに関わります.
調査
次に,そのアイデアを構成する要素を調べまくります. 調べ方は研究論文やロボコニストのブログがおすすめです.参考にできそうな技術が見つからなければ新技術を意味し,それを達成するのは相当大変だと思ってください.よほどの自信がない限りは構想を見直した方がいいかもしれません.
レスコン2025 親機の構想の例(前提:少人数製作)
子機を積み下ろしできてカメラで位置を取得できるロボットを作りたい!! 必要な要素 足回り,積み下ろしの機構,カメラモジュール 親機設計にさける人員は2人,できるだけシンプルにしたい. 足回りは前年度のメカナムを流用,積み下ろしの機構に時間をかける. 積み下ろし→昇降機構が必要→昇降機構or直動運動について調べる.
構想を失敗すると
さきほど自信がない限りは構想を見直す必要があると述べましたが,これは実体験です.筆者はメカナムホイールでどうしても階段を走破したかった.アンチメカナムクローラーのため.
メカナムホイールを用いた階段昇降の研究を調べつくしたが手軽に実装できそうなものが見つからなかった.そこで,2ホイール1ユニットの機構を提案.段差乗り越えの性能は相当上がったが,階段は2年間で達成できませんでした.ロボメカ内の活動で研究することは難しいです.勝つためには既存の技術を勉強してマネすることが手っ取り早くて,確実です.
構想をミスると私のように損切りできない人間はズルズル沼にハマってしまいます.そのため,この「構想」は相当慎重にやったほうがいいです.