直動機構
目次
直動機構の難しさ
直動機構は課題解決をする上で最も手っ取り早いことが多く,誰しもが一度は作ってみようと考える機構です.まずは作ってみてください.作ってみるとその難しさがわかります.
筆者のロボコンで直動機構に対する考えはあくまで最終手段であり,安易に採用する機構ではないと思います.
以降でいろいろな直動機構を紹介しますが,いずれも設計するうえで面倒なところがあり,その難しいポイントが伝わればと思います.
直動機構紹介
ラックアンドピニオン
歯車の一種です.歯車と水平にならんだ歯がかみ合うことで回転を水平方向の運動に変換します.
難しいポイントは歯車という点でしっかりかみ合う必要があるということです.ラックとピニオンはそれぞれ別パーツになっているためそれらを常に押し付けるような設計にする必要があります.これが難しいポイントです.
メリットは安価なことです.フレキラックというものがあり,樹脂製のラックで曲面などに張り付けることができ,直線だけでなく対象を曲線の軌道に沿わせることができるなど柔軟な素材です.ロボコンではよく見られる機構になっています.
ネジ
ネジとナットの組み合わせです.ネジを回転させるとナットが直進する原理を利用したものであり,台形ネジやボールネジなど目的に応じていくつか種類があります.位置決め精度がよく3DプリンタやCNCの軸にも用いられています.
ネジとナットは設計するうえであまり難しいところはなく,直動機構のなかでは実装しやすいと思います.ただ,ナットをそのまま通すだけではただナットが回転するだけなので,ナットの回転を固定する必要があります.機械的に拘束するか,リニアレールを用いられることがほとんどです.そのため,ネジとリニアレールなど高価な部品が重なり,1つの機構の価格が相当高くなってしまうことがデメリットです.
ベルト・チェーン
ベルト・チェーンのテンションが張っているところは直進しているとみることができるため,こちらも回転を直進に変換しているといえます.動力を伝達するという目的ではないため多くは専用のベルト・チェーンを使用します.例えばアタッチメント付きチェーンです.
ロボコンではベル直と呼ばれる射出機構があります.アタッチメントを付けたベルトを高速で回転させることでオブジェクトを射出します.
また,ほかにロボコンでみられるものとしてロジャーアームがあります.滑車を組み合わせる要領で駆動する伸縮機構です.ベルトやワイヤが用いられています.
その他の直動
他にも考えられる直動機構としてはリンク機構を利用したパンタグラフのジャッキなどでしょうか.